
渡辺貞夫が、当時成長株だったチック・コリア(p)、ミロスラフ・ビトウス(b)、ジャック・ディジョネット(ds)と共演したアルバム。録音は1970年7月。
チック・コリア は“リターン・トゥ・フォーエバー”を結成する前のことで、その前の“サークル”というアバンギャルドなグループを率いていた時代のサウンドが色濃く残っています。
ナベサダ(渡辺貞夫)はここではソプラニーノとフルートだけを吹いていて、かなり先鋭的なアドリブを聞かせてくれています。
マイルス・デイビス から始まった複合リズムとエレクトリックサウンド、そして60年代に躍進したフリージャズ。それらの影響を受け、ナベサダは新しい時代への挑戦を試みたように思います。
ナベサダのこのようなエキセントリックな演奏は、おそらくこのアルバムでしか聞くことができないでしょう。
彼のたくさんのアルバムの中でもとりわけ異色の一枚で、時代を語る作品です。
CD化されましたが、今は廃盤ではないかと思います。
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