
ジャズ・ピアノの巨人セロニアス・モンク(Thelonious Monk/1917-1982)は生前に4枚のソロ・アルバムを残しました。このアルバムはそのうちの3枚目のピアノ・ソロアルバム。1959年にサンフランシスコで録音されました。
実はその2年半前に「セロニアス・ヒムセルフ」という彼のソロ・ピアノの至高のアルバムが録音されていることから、このアルバムはその陰に隠れてしまうことが多いのです。しかしモンクの作品に愚作はありません。4枚のソロ・アルバムはいずれも個性的で素晴らしい作品だと思っています。
モンクの特色は、その独自のコード(不協和音)と奏法にあります。コードを弾いた後、一本の指だけを残して他の指を持ち上げると独特の残響音が残ります。その響きが計算されていて、ソロで聞いても、コンボ演奏を聞いても、彼独自のサウンドが展開されます。
ちなみに、彼のソロアルバムは次の4枚。
「Solo on Vogue」(Vogue)
「Thelonious Himself」(Reverside)
「Alone in San Francisco」(Reverside)
「Solo Monk」(CBS)
コンボやオーケストラと共演したアルバムは数知れず。
モンクに文句はいけません。
彼の残した遺産をこれからも存分に味わいたいものです。
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