

ジョン・コルトレーンが、自分のバンドを離れて、レコーディングのために集めたメンバー(合計11人)で録音した数少ないアルバムの1枚。録音は1965年、死の2年前です。
ビートの細分化を追求してきたコルトレーンが、オーネット・コールマンの「フリー・ジャズ」を聞いて、自分も複数の管楽器によるコレクティブ・インプロビゼーションをやってみたくなって生まれた作品だといわれています。
当時はフリージャズ全盛の時代で、コルトレーンがフリージャズに足を踏み入れるのは時間の問題でした。
しかし、このアルバムについて、彼の精神的な師匠であったラビ・シャンカールからは厳しい評価と叱責を受けたといわれています。
多くの評論家からも、オーネット・コールマンの二番煎じだとか、ダーティな作品だと酷評を受けました。日本では賛否両論に分かれました。
私は好きですけどね。コルトレーンが音楽の方向性について悩んでいたことも伝わってくるようです。
このアルバムは、後のヨーロッパの前衛ジャズに大きな影響を与えています。
演奏は2つのテイクがあり、かつてはコルトレーンの指示でテイク2のみがレコードになっていましたが、日本でCD化されたときに、両テイクが入れられました。
両方とも30分を超える演奏ですが、参加メンバーのパワーを感じます。
ただ、フレディー・ハバード(tp)は少し浮いているように感じます。
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